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何をしに行ったかというと、直しです。 包丁掛けをきっちりとつけたのは良かったのですが、肝心の包丁がなかったので安易に考えてつけた位置が上に付けすぎて、扉を閉めると包丁の柄がシンク隠しの幕板に当たってしまうと言う、何とも情けない間違いをしてしまったのでした。 いかに普段調理場に立たない男か、ということが分かってしまいますね。 Oさんのお宅に着くと、奥さんは、 「娘を迎えに行ってきます。なかで息子が寝ていますが、適当に入って作業していてくださいね。」と言い残して、行ってしまいました。 いつもながら、潔い人だなあ。 上がり込むと、リビングの真ん中で、まだ小さな体でどっかりと息子さんがお昼寝しています。 あまり音立てると起きちゃうかな、なんて思っていましたが、ドリルをまわしても何しても起きませんね。あっという間に終わっちゃって、あとは奥さんが帰ってくるのを待つだけです。 何だかこういうのは、うれしいです。 極端に言うと、数回お会いしてキッチンを作っただけなのに、家の留守を預けてしまうなんて。 信頼されていると言うことですかねえ。うれしいなあ。 ふと、我に返ると、まだ残るオスモオイルの匂いに混じっていろんな生活の香りもします。 見回すとだんだんと新居にOさんの暮らしがなじんできている様子が分かります。 和紙でできたようなやわらかいモビールがそこかしこにあったり、クリア電球のダイニング照明があったり、古びた黒い自転車やデッキブラシに長靴。 「まだ片付かないんですよー。」と言っていたけれど、この感じが良い感じです。 しばらく経っても、まだ戻らないので、何だか寝ている息子さんと佇む私、と言う構図がとても奇妙に思えたので、まだ起きなそうな息子さんを残して外の駐車場でで待つことに。 しばらくすると奥さんが戻ってきました。 「すみません、チョコチョコ来て頂いて。」 「いえ、うちの間違いですから。また何かあったらいつでも呼んでくださいね。」 こういうつき合いは素敵です。 写真は、通り道でもあり、かつての地元でもある団地の給水塔。
by freehandimai
| 2008-03-05 18:41
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