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それを見るまではてっきり、湿気が抜けなくてカビてしまったのだろうと思っていたので、それなりの用意をしてその場できれいにしてオイルを塗って修復しようと思っていたのですが、見てみるとそれは、カビではなく、変色しているのでした。ここに置かれていたのは、陶器の容れ物。しかも直に置いていたのではなく、布を敷いた上で置いていたそうです。さらに2つ置いておいたうちの一つだけが変色してしまっている。ちょっと不思議です。 試しに研磨をして、表面のオイルを削り、生地を出して見ても、生地自体が変色している。何だろう・・。 ひとまず、預かることにしていろいろ調べると、今まで知らなかったことはまだまだあるんだなあと勉強させられました。悪く言うと、「鉄汚染」と言うそうで、良く言うと「鉄媒染」と言う症状でした。 これのきっかけに面白い試みを試してみました。 水と酢を混ぜたものを沸騰させたところに錆びた鉄材を入れます。(試しただけなので、ここでは自宅にあったネジを入れてみました。) 1週間ほど置くと、ほんのり黄色かった酢に鉄分が溶けて黒っぽい液体ができます。 これを塗ると、見る見るうちに木のタンニンと鉄分が反応して黒くなっていきます。 試したのは、一度オイルフィニッシュしされたペーパーウェイトだったので、チョコレートのような色ですが、上の写真のナラの木地のままのハルカのおもちゃに塗ると、10分をもしないうちに茶色から黒に変色してきます。特別な着色料を用いずに身近な素材で染めると言うのは、面白い方法です。 仏壇などの濃い色の家具に施すと良い表情になりそうです。 ------------------------------------------------------------- our web site 注文家具屋 フリーハンドイマイ
by freehandimai
| 2009-11-11 22:50
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